「なんだか最近、気分が晴れない…」と感じることはありませんか?
定年退職後、時間を持て余したり、体力の衰えを感じたり…
人生の大きな変化を迎える60代は、心も揺らぎやすい時期です。
今回は、そんな心のモヤモヤ、いわゆる“老後うつ”を防ぎ、毎日を前向きに過ごすための考え方と習慣について、一緒に考えていきましょう。
難しく考える必要はありません。ちょっとした工夫で、心は軽くなるものです。
老後うつってどんなもの?
「うつ」と聞くと、深刻な状態を想像するかもしれませんが、老後うつは、誰にでも起こりうる、もっと身近な心の状態です。
例えば、以下のようなサインが見られることがあります。
- 以前は楽しめていたことが、今はあまり楽しく感じない
- なんとなく体がだるく、疲れやすい
- 食欲がわかない、または食べ過ぎてしまう
- 眠れない、または寝すぎてしまう
- 物事をネガティブに考えがちになる
- 集中力が続かない
- イライラしたり、焦ったりすることが増えた
これらのサインがいくつか当てはまるからといって、すぐに落ち込む必要はありません。
大切なのは、自分の心の状態に気づき、早めに対処することです。
まるで、庭の手入れをするように、心のケアもこまめに行うことが大切なんです。
なぜ老後うつになりやすいの?
老後うつになりやすい背景には、さまざまな要因が考えられます。
大きく分けて、以下の3つが挙げられます。
1. 環境の変化
定年退職は、生活リズムや人間関係を大きく変える出来事です。
会社という居場所を失い、社会とのつながりが薄れてしまうことで、孤独感を感じやすくなります。
また、子どもの独立や配偶者との死別など、家族構成の変化も、心に大きな影響を与えることがあります。
「長年連れ添った妻を亡くして、家の中がガランとしてしまった…。寂しくて、何をしても気が晴れないんだ。」
2. 体力の低下
年齢とともに、体力の低下は避けられません。
若い頃のように体が動かなくなり、趣味や外出を楽しめなくなることで、活動量が減少し、気持ちもふさぎ込みやすくなります。
また、慢性的な痛みや病気も、精神的な負担となり、うつ状態を引き起こすことがあります。
3. 将来への不安
年金や医療費、介護など、老後の生活に対する不安は、誰しもが抱えるものです。
特に、経済的な不安や健康への不安は、心の負担となり、うつ状態を悪化させる可能性があります。
これらの要因が複合的に絡み合い、老後うつを引き起こすことがあります。
しかし、これらの要因を理解し、適切な対策を講じることで、老後うつを予防し、より充実した毎日を送ることができます。
前向きになるための習慣:7つのヒント
ここからは、老後うつを防ぎ、前向きな気持ちで毎日を過ごすための具体的な習慣を7つご紹介します。
どれも簡単なことばかりですので、ぜひ、できることから始めてみてください。
1. 朝日を浴びる
朝起きたら、カーテンを開けて、朝日を浴びましょう。
太陽の光は、体内時計をリセットし、セロトニンという幸せホルモンの分泌を促進します。
セロトニンは、気分を安定させ、ストレスを軽減する効果があると言われています。
窓を開けて深呼吸をすれば、さらに気持ちがリフレッシュしますよ。
「私は毎朝、起きたらまずベランダに出て、ラジオ体操をしています。朝日を浴びながら体を動かすと、一日を気持ちよくスタートできるんです。」
2. 適度な運動をする
ウォーキング、ストレッチ、ヨガなど、無理のない範囲で、適度な運動を習慣にしましょう。
運動は、血行を促進し、脳を活性化する効果があります。
また、運動することで、達成感や爽快感を得られ、気分転換にもなります。
近所の公園を散歩するだけでも十分です。
仲間と一緒なら、楽しさも倍増しますね。
3. バランスの取れた食事を心がける
栄養バランスの偏った食事は、心身の不調につながります。
野菜、果物、魚、肉、豆類など、バランスの取れた食事を心がけましょう。
特に、トリプトファンというアミノ酸は、セロトニンの材料となるため、積極的に摂取することをおすすめします。
トリプトファンは、牛乳、チーズ、ナッツ類などに多く含まれています。
旬の食材を取り入れるのも、食事を楽しむコツです。
4. 趣味や好きなことを見つける
時間を持て余していると感じたら、新しい趣味を見つけたり、以前から興味があったことに挑戦してみましょう。
絵を描く、音楽を聴く、ガーデニングをする、手芸をするなど、何でも構いません。
夢中になれることを見つけることで、生活にハリが生まれ、充実感を得られます。
「退職後、時間を持て余していたのですが、思い切って陶芸教室に通い始めました。土に触れていると、心が落ち着き、作品が完成したときの達成感は格別です。」
5. 人とのつながりを大切にする
家族、友人、地域の人々など、人とのつながりを大切にしましょう。
誰かと話したり、一緒に活動したりすることで、孤独感を解消し、安心感を得られます。
地域のボランティア活動に参加したり、趣味のサークルに入ったりするのもおすすめです。
近所の人と挨拶を交わすだけでも、心が温まります。
6. 感謝の気持ちを持つ
日々の生活の中で、感謝できることを見つけましょう。
例えば、「今日も一日、健康で過ごせたことに感謝」「美味しいご飯を食べられたことに感謝」「きれいな景色を見られたことに感謝」など、どんな小さなことでも構いません。
感謝の気持ちを持つことで、心が満たされ、幸福感が高まります。
寝る前に、今日あった良いことを3つ書き出すのも効果的です。
7. 完璧主義を手放す
何事も完璧にこなそうとすると、ストレスが溜まりやすくなります。
時には、手を抜いたり、人に頼ったりすることも大切です。
完璧主義を手放し、「まあ、いっか」という気持ちで、気楽に過ごしましょう。
自分のペースで、無理なく過ごすことが、心の健康につながります。
考え方を変える:3つのアプローチ
日々の習慣に加えて、考え方を変えることも、前向きな気持ちを保つためには重要です。
ここでは、3つのアプローチをご紹介します。
1. ポジティブな言葉を使う
口にする言葉は、心に大きな影響を与えます。
ネガティブな言葉ではなく、ポジティブな言葉を使うように心がけましょう。
例えば、「疲れた」ではなく「よく頑張った」、「できない」ではなく「やってみよう」など、言葉を意識的に変えることで、気持ちも前向きになります。
2. 過去にとらわれない
過去の失敗や後悔にとらわれていると、心が重くなってしまいます。
過去は変えられません。
大切なのは、過去の経験を教訓にして、未来に向かって進むことです。
過去にとらわれず、「これからどうしたいか」を考えるようにしましょう。
「若い頃は仕事ばかりで、家族との時間を大切にできなかった…。今は、孫と遊んだり、妻と旅行に行ったりして、過去の分を取り戻しているんだ。」
3. 自分を認める
自分の良いところ、頑張っているところを認めてあげましょう。
他人と比べるのではなく、過去の自分と比べて、成長した部分を認めるのも良い方法です。
自分を認めることで、自己肯定感が高まり、自信を持つことができます。
時には、自分にご褒美をあげるのも良いでしょう。
それでも辛いときは…
これらの習慣や考え方を実践しても、どうしても気分が晴れない、辛いと感じる場合は、無理をせず、専門家に相談することも検討しましょう。
地域の相談窓口や、医療機関など、頼れる場所はたくさんあります。
一人で抱え込まず、誰かに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。
老後うつは、決して特別なことではありません。
誰にでも起こりうる、心の風邪のようなものです。
大切なのは、早めに気づき、適切な対処をすること。
そして、何よりも、自分自身を大切にすることです。
今回ご紹介した習慣や考え方を参考に、毎日を笑顔で、前向きに過ごしてくださいね。

