認知症の支援制度

「あれ、今日何曜日だっけ?」「あれ、ガス止めたっけ?」最近、ちょっとした物忘れが多くなったなぁ…と感じていませんか? 私もたまに、冷蔵庫に同じものを二つ買ってしまったりすることがあって、家族に笑われています。朝は空気が澄んでいて気持ちがいいのですが、どうも頭がぼんやりしていることが多いんです。でも、こういうことって、誰にでもありますよね。

でも、もしそれが頻繁に起こるようになったり、日常生活に支障が出てきたりする場合は、少し注意が必要かもしれません。今回は、もしもの時に備えて、認知症になった場合に利用できる支援制度について、わかりやすく解説します。自分自身のことだけでなく、ご家族や大切な方の将来のために、ぜひ知っておいてくださいね。

認知症とは?

認知症は、誰にでも起こりうる脳の病気や障害によって、記憶力や判断力などが低下し、日常生活に支障をきたす状態を指します。「認知症」という言葉は病名ではなく、症状全体を指す言葉なんです。

原因となる病気はいくつかありますが、アルツハイマー病が最も一般的です。その他にも、脳血管性認知症、レビー小体型認知症などがあります。早期発見と適切な対応が、その後の生活を大きく左右することもあります。

認知症の原因となる病気の割合
図1:認知症の原因となる病気の割合(イメージ)

もし認知症と診断されたら? 知っておきたい支援制度

認知症と診断されると、不安や心配でいっぱいになるかもしれません。でも、決して一人で抱え込まないでください。さまざまな支援制度があり、あなたやご家族を支えてくれます。

大切なことは、早めに専門機関に相談し、適切なサポートを受けることです。私も夕方派なので、午前中に相談に行くのは億劫に感じますが、早めの相談が大切です。

1. 介護保険制度

介護保険制度は、高齢者の介護を社会全体で支えるための制度です。認知症と診断された場合、年齢や状態に応じて介護保険サービスを利用することができます。

介護保険を利用するには、まず市区町村の窓口に申請し、要介護認定を受ける必要があります。認定の結果、要支援1~2、要介護1~5のいずれかに区分され、区分に応じて利用できるサービスや支給限度額が決まります。

利用できるサービスには、以下のようなものがあります。

  • 訪問介護:ヘルパーが自宅を訪問し、身体介護(食事、入浴、排泄など)や生活援助(掃除、洗濯、調理など)を行います。
  • 通所介護(デイサービス):日帰りで施設に通い、食事、入浴、レクリエーションなどのサービスを受けられます。
  • 通所リハビリテーション(デイケア):日帰りで病院や介護老人保健施設に通い、リハビリテーションを受けられます。
  • 短期入所生活介護(ショートステイ):短期間、施設に入所し、介護サービスを受けられます。
  • 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設):常に介護が必要な方が入所する施設です。
  • 介護老人保健施設:リハビリテーションを中心に、在宅復帰を目指す方が入所する施設です。
  • グループホーム(認知症対応型共同生活介護):少人数の認知症の方が共同生活を送る住居です。

どのサービスが自分に合っているのか、費用はどのくらいかかるのかなど、わからないことがあれば、市区町村の窓口や地域包括支援センターに相談してみましょう。

介護保険制度の仕組み
図2:介護保険制度の仕組み(イメージ)

2. 成年後見制度

成年後見制度は、認知症などにより判断能力が不十分になった方を、法律的に支援する制度です。財産管理や契約行為などを、本人に代わって後見人が行います。

成年後見制度には、大きく分けて「法定後見」と「任意後見」の2種類があります。

  • 法定後見:すでに判断能力が不十分になった方が対象で、家庭裁判所が後見人を選任します。
  • 任意後見:まだ判断能力があるうちに、将来、判断能力が低下した場合に備えて、自分で後見人を選び、契約を結んでおく制度です。

法定後見には、「後見」「保佐」「補助」の3つの種類があり、本人の判断能力の程度に応じて、家庭裁判所が適切な種類を選びます。後見人は、本人の財産を適切に管理し、本人の意思を尊重しながら、生活や医療、介護に関する契約などを行います。

成年後見制度の利用を検討する際は、弁護士や司法書士などの専門家にご相談ください。

親切な専門家の方が多いので、相談して損はないと思います。私もたまに相談に乗ってもらうことがありますが、本当に助かっています。

成年後見制度の仕組み
図3:成年後見制度の仕組み(イメージ)

3. 日常生活自立支援事業

日常生活自立支援事業は、判断能力が不十分な方が、地域で安心して生活できるよう、福祉サービスの利用援助や金銭管理の援助などを行う制度です。各都道府県・指定都市・中核市社会福祉協議会が実施しています。

例えば、以下のような支援を受けることができます。

  • 福祉サービスの利用に関する相談や手続きの援助
  • 日常的な金銭管理の援助(預貯金の出し入れ、公共料金の支払いなど)
  • 書類等の預かりサービス

この事業は、成年後見制度を利用するほどではないけれど、日常生活に少し不安があるという方を対象としています。地域の社会福祉協議会にお問い合わせください。

4. その他の支援制度

上記以外にも、認知症の方やご家族を支援する制度はたくさんあります。

  • 認知症カフェ:認知症の方やご家族、地域住民が気軽に集まり、交流できる場所です。
  • 認知症疾患医療センター:専門的な医療相談や情報提供、鑑別診断などを行います。
  • 認知症サポーター養成講座:認知症について正しく理解し、認知症の方やご家族を温かく見守るボランティアを養成する講座です。

これらの制度を積極的に活用し、地域とのつながりを大切にすることで、安心して暮らせる環境を整えましょう。

【一覧表】認知症になったときに利用できる主な支援制度

制度名 概要 対象者 窓口
介護保険制度 訪問介護、デイサービス、ショートステイなど、介護サービスを提供 65歳以上で要介護認定を受けた方、40~64歳で特定疾病により要介護認定を受けた方 市区町村の介護保険窓口
成年後見制度 財産管理や契約行為などを、後見人が本人に代わって行う 認知症などにより判断能力が不十分な方 家庭裁判所、弁護士・司法書士事務所
日常生活自立支援事業 福祉サービスの利用援助や金銭管理の援助などを行う 判断能力が不十分で、日常生活に不安がある方 都道府県・指定都市・中核市社会福祉協議会
認知症カフェ 認知症の方やご家族、地域住民が気軽に集まり、交流できる場所 認知症の方、ご家族、地域住民 各認知症カフェの運営団体(市区町村の窓口に問い合わせ)
認知症疾患医療センター 専門的な医療相談や情報提供、鑑別診断などを行う 認知症の疑いがある方、認知症の方、ご家族 各認知症疾患医療センター
認知症サポーター養成講座 認知症について正しく理解し、認知症の方やご家族を温かく見守るボランティアを養成 地域住民、企業・団体職員など 市区町村の窓口、地域包括支援センター

早めの相談が大切

認知症は、早期発見と適切な対応が非常に重要です。「もしかして…」と思ったら、ためらわずに専門機関に相談してください。早期に診断を受け、適切な治療やケアを受けることで、症状の進行を遅らせ、より長く自分らしい生活を送ることができます。

相談できる窓口としては、以下のようなものがあります。

  • かかりつけ医:まずは気軽に相談してみましょう。必要に応じて専門医を紹介してくれます。
  • 地域包括支援センター:高齢者の総合相談窓口です。介護や福祉に関する相談に乗ってくれます。
  • 認知症疾患医療センター:専門的な医療相談や情報提供、鑑別診断などを行います。

相談することで、不安な気持ちが少しでも軽くなるかもしれません。一人で悩まず、誰かに話を聞いてもらうだけでも心が楽になることがあります。私も、困った時は友人に話を聞いてもらうことが多いです。時には、誰かに話すだけで、解決策が見つかることもありますよ。

まとめ:備えあれば憂いなし

今回は、認知症になった場合に利用できる支援制度について解説しました。介護保険制度、成年後見制度、日常生活自立支援事業など、さまざまな制度があり、あなたやご家族を支えてくれます。

これらの制度を理解し、早めに備えておくことで、万が一の時にも安心して対応できます。そして、何よりも大切なのは、地域とのつながりを大切にし、困った時に助け合える関係を築いておくことです。私も、地域のボランティア活動に参加したり、近所の方とのおしゃべりを楽しんだりすることで、心豊かな毎日を送っています。

この記事が、あなたやご家族の将来のために、少しでもお役に立てれば幸いです。