「朝は空気が澄んでいて気持ちがいい」なんて、若い頃は当たり前だったのに、最近は朝からなんとなく目がかすむ…。こんな経験、ありませんか? 私も実はそうなんです。若い頃は夕方までハッキリ見えていたのに、最近は新聞の文字を読むのも一苦労。「自分は夕方派。理由は、明るい照明の下で読むから、まだマシに見える気がする」なんて、ちょっと情けないけど、同じように感じている方もいるかもしれませんね。
今回は、そんな私たち60代が抱えがちな「目のかすみ」について、詳しく掘り下げていきたいと思います。「年のせい」と諦める前に、その原因や対策を知っておくことが大切です。老眼との違い、自分でできるケア、そして、どんな時に専門家に見てもらうべきか、一緒に見ていきましょう。
目のかすみ、それって一体何?
目のかすみは、文字通り、視界がぼやけてハッキリ見えなくなる状態を指します。原因は様々ですが、加齢に伴う変化が大きな要因の一つであることは間違いありません。しかし、「年のせい」と一言で片付けてしまうのは、ちょっと待ってください。目のかすみには、老眼以外にも、様々な原因が考えられるんです。
老眼だけじゃない?目のかすみの原因を探る
目のかすみの原因として、まず考えられるのは「老眼」です。これは、加齢によって目のピント調節機能が低下するために起こります。近くの物が見えにくくなるのが特徴ですが、遠くの物を見る時にも、ピントが合いにくくなり、結果として「かすんで見える」と感じることがあります。
しかし、目のかすみは、老眼だけが原因ではありません。以下のような原因も考えられます。
- ドライアイ:涙の量が不足したり、涙の質が悪くなったりすることで、目の表面が乾燥し、かすんで見えることがあります。
- 白内障:目の水晶体が濁ることで、光が散乱し、視界が全体的にかすんで見えることがあります。
- 緑内障:視神経が損傷を受けることで、視野が狭くなり、見えにくくなることがあります。初期には自覚症状がないことも多いので注意が必要です。
- 高血圧や糖尿病などの生活習慣病:これらの病気は、目の血管に影響を与え、視力低下や目のかすみを引き起こす可能性があります。
- VDT症候群(テクノストレス眼症):長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用によって、目の疲れや乾燥、かすみなどが起こることがあります。
これらの原因を特定するためには、自己判断せずに、眼科医に相談することが大切です。特に、急激な視力低下や視野の異常を感じた場合は、すぐに受診するようにしましょう。
老眼と目のかすみ、どう違うの?
「老眼」と「目のかすみ」は、どちらも加齢に伴って起こりやすい症状ですが、その原因と症状には違いがあります。老眼は、主に近くの物が見えにくくなるピント調節機能の低下によって起こりますが、目のかすみは、先ほど述べたように、様々な原因によって起こります。
つまり、老眼は目のかすみの原因の一つではありますが、目のかすみ=老眼、というわけではありません。目のかすみの原因を特定するためには、眼科医による検査が必要不可欠です。
老眼のチェックポイント
ご自身が老眼かどうかをチェックするために、以下の項目を確認してみてください。
- 近くの物を読むときに、目を細めたり、遠ざけたりする。
- 薄暗い場所で文字を読むのが辛い。
- 細かい作業(裁縫やプラモデルなど)がしづらくなった。
- 夕方になると、特に目が疲れやすい。
- 新聞や本を読んでいると、肩や首が凝ってくる。
これらの項目に複数当てはまる場合は、老眼の可能性が高いと言えるでしょう。しかし、自己判断は禁物です。必ず眼科医の診察を受け、適切なアドバイスを受けてください。
自分でできる目のかすみ対策
目のかすみの原因が特定できたら、それに応じた対策を行うことが大切です。ここでは、自分でできる対策をいくつかご紹介します。
生活習慣の見直し
健康な目を維持するためには、バランスの取れた食生活、十分な睡眠、適度な運動が不可欠です。特に、目の健康に良いとされる栄養素を積極的に摂取するように心がけましょう。
- ビタミンA:目の粘膜を保護する働きがあります。緑黄色野菜(ほうれん草、人参など)、レバーなどに多く含まれます。
- ビタミンB群:視神経の働きを助ける働きがあります。豚肉、玄米、大豆などに多く含まれます。
- ビタミンC:抗酸化作用があり、目の老化を防ぐ働きがあります。柑橘類、ブロッコリー、ピーマンなどに多く含まれます。
- アントシアニン:抗酸化作用があり、目の疲労を軽減する働きがあります。ブルーベリー、ナス、紫キャベツなどに多く含まれます。
- ルテイン:紫外線などの光刺激から目を保護する働きがあります。ほうれん草、ケール、ブロッコリーなどに多く含まれます。
- DHA/EPA:目の血管を健康に保つ働きがあります。青魚(マグロ、サンマ、イワシなど)に多く含まれます。
また、長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用は、目を酷使し、目のかすみを悪化させる可能性があります。作業中は、こまめに休憩を取り、目を休ませるように心がけましょう。1時間に10分程度の休憩が目安です。
目のストレッチ&マッサージ
目の周りの筋肉をほぐすことで、血行が促進され、目の疲れを軽減することができます。以下のストレッチ&マッサージを試してみてください。
- 目のストレッチ:目を大きく開けたり、ぎゅっと閉じたりする運動を繰り返します。上下左右に視線を動かす運動も効果的です。
- 目のマッサージ:両手の指の腹で、目の周りの骨を優しくマッサージします。こめかみや眉間も軽く押すと効果的です。
これらのストレッチ&マッサージは、血行を促進し、目の周りの筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。疲れたなと感じたら、こまめに行うようにしましょう。
コンタクトレンズのケア
コンタクトレンズを使用している場合は、レンズのケアをしっかりと行うことが大切です。不衛生なレンズを使用すると、目の感染症や炎症を引き起こし、目のかすみを悪化させる可能性があります。レンズの洗浄、消毒、保存は、必ず指定された方法で行いましょう。
また、長時間装用は避け、目の乾燥を防ぐために、適宜目薬を使用するようにしましょう。コンタクトレンズの種類によっては、使用時間やケア方法が異なる場合がありますので、眼科医や販売店に相談するようにしましょう。
眼鏡の活用
老眼が進んでいる場合は、度数の合った眼鏡を使用することで、ピントが合いやすくなり、目のかすみを軽減することができます。近視や遠視、乱視がある場合は、それらの矯正も行うようにしましょう。眼鏡は、目の状態に合わせて、定期的に度数を調整することが大切です。
また、パソコン作業をする際には、ブルーライトカット眼鏡を使用することで、目の負担を軽減することができます。ブルーライトは、目の奥まで届きやすく、疲れ目の原因になると言われています。ブルーライトカット眼鏡は、これらの光を遮断し、目の疲れを軽減する効果が期待できます。
こんな時は要注意!眼科受診の目安
目のかすみが続く場合や、以下のような症状がある場合は、早めに眼科を受診しましょう。
- 急激な視力低下
- 視野の一部が欠ける
- 物が歪んで見える
- 光が異常に眩しく感じる
- 目の痛みやかゆみ
- 充血や目やに
これらの症状は、重大な目の病気のサインである可能性があります。放置すると、視力低下や失明につながることもありますので、自己判断せずに、すぐに眼科医に相談しましょう。
眼科では、視力検査、眼圧検査、眼底検査などを行い、目のかすみの原因を特定します。必要に応じて、点眼薬や内服薬が処方されたり、手術が必要になることもあります。医師の指示に従い、適切な治療を受けるようにしましょう。
「歳だから仕方ない」と諦めずに、目の健康について真剣に向き合うことが大切です。早期発見、早期治療が、健康な視力を維持するための第一歩です。
私も、この記事を書くために改めて自分の目の状態を振り返り、眼科を受診しようと思いました。皆さんも、ぜひ一度、ご自身の目の状態をチェックしてみてくださいね。

